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okutaniのTwitter以上, ブログ未満な文章

日常

2020.08.09

酒を飲む日と、飲まない日がある。

最近は、とくに飲む日が多い。

「何気ない日常の中にある”ちいさな幸せ”を探すといいよ」

いつだったろう、誰かにそんなことを言われた。

そんなことはもうとっくにやっていた。

旅行の計画を立て、ちいさな幸せ。

仲間と楽しく飲み、ちいさな幸せ。

あの子と手を繋いで街をゆく、ちいさな幸せ。

そんなものははるか昔から探してきたし、そして、ずっと積み重ねてきた。30年も生きていれば、そんなことがなけりゃ、まともに生きていけない。

だけども、どんなにどんなにちいさな幸せを積み重ねても、体はソファに沈むし、夕暮れにセンチメンタルの影を見てしまう。

他人のことが気になって、やらなくていいことを一生懸命してしまう。

いやしい嫉妬に嫌気がさして、心を閉ざしたくなる。

心はあなたのものだなんて、そんな言葉で無理やり、取り繕った日のこと。

あの日の嘘の意味を考えて、勝手に塞ぎ込んで落ち込んで。

いっときの感情で壊してしまったものを、「仕方がなかった」なんて呟いて、酒でなかったことにして。

日常の中にある感情が、ときにはジェットコースターのように。ときには夜風のように。僕の心をくすぐる。

そんなときは髪を切る。髭を剃ったり。服装を変えてみたり。

誤魔化しながら生きている。

言い訳の中にある言い訳をさらに探して、ちいさな幸せを無理やり肯定していた。

読みたい本は机に積まれていて、ほこりを被りはじめている。

ベッドのシーツを洗うタイミングを考えている。

汚れた靴はいつ磨こうか。

あの人にはいつ会おうか。

ごめん、今日はギターを弾く気分じゃないんだ。

明日の予定はない。

ちいさな幸せを探す旅に出たいんだとか。

そんな日常にすこし疲れてしまった。

無理して背伸びしてみても、自分の身長は今より伸びないし、そんな姿が周りからは滑稽に見えてしまう。そんなもんらしい。

今日は夏の中。

日常。