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okutaniのTwitter以上, ブログ未満な文章

2023年、33歳の無能

2023.12.31

一生続くと思われたうだる夏は、気がついたらどこかへ消えていた。

あんなに暑かったのに、今では手袋とマフラーを欲している。

2023年は「お前は無能だ」という事実を、嫌というほど突きつけられた。

2023年は俺に恨みでもあるのだろうか。

今年ははじめてコミティア(一次創作オンリーの同人即売会)に参加した。2023年5月。はじめて漫画を描いた。

そこから9月、12月と立て続けに参加した。3冊漫画を描いた。

知り合い以外には2冊しか売れなかった。

元々絵なんてぜんぜん描いてこなかったし、音楽活動で疲弊し、逃げるための時間が作りたくて、漫画教室に通いはじめた。

そんなふわっとした気持ちではじめたイラストは、描けば描くだけ、下手くそな線の塊が僕に「お前には才能がない」と突きつけ、その都度、怒りと悔しさが募っていく。

今年は音楽活動も思ったような結果は出なかった。

毎月、新曲を作って弾き語りライブに持っていったが、結局、しっくり来る曲は今年は作れなかった。

ギターの技術も、歌も、なにも上達していない。

毎回、録音した自分の演奏を聴いて、部屋でひとり絶望する。

漫画も、音楽も、掴むことも、触れることすらできなかった一年だった。

33歳。

周りは結婚だの、仕事の成功だの、なんだの。

嫌になって酒を胃に流し込んだところで、ギターの技術も画力も上がらない。

無能感が、自分の首をゆっくり締め付ける。

…だけど、才能のない自分のやることは決まっている。

筆を折ることはしたくない。

ほんとうに、少しずつではあるが、1mmずつ、ちょっとずつ、前に進むしかない。

無能感と虚無感を、ときには酒で紛らわせながら、折れずに、前を見て、走り続けていきたい。

才能もない30歳過ぎの男の、ひとりぼっちの年末。

来年は負けたくないなって。

来年はなにかを掴みたい。