5年ぶりに彼女ができた。
マッチングアプリで会った。
メッセージをして、デートに映画を観た。
また会う約束をした。
2回目のデート。18:00、吉祥寺。
餃子を食べて、スパークリングワインを飲んだ。
その日に付き合った。
そのあとは、ラインしたり。電話したり。何回か会ったり。
彼女のことを考えながら、ネバヤンを聴いた。
彼女のことを考えながら、フジファブリックも聴いた。
ふと、深夜に会いたくなった。
2019年11月22日、深夜1:30。
AirPodsで電話をしながら、自転車に乗って、彼女の家まで。
あたたかそうな大きめの上着にパジャマ姿の彼女がマンションから出てきた。
僕は病み上がりで、無精髭だった。
「髭てきとうだからあんま見ないで」
「似合ってる」彼女が笑った。
深夜の住宅街。
街灯に照らされたその子の姿を、なんだかとても撮りたくなった。
スマホを向けると、身をかわし、ぐるぐる僕の周りをまわる。
それでも、スマホを向けると、右手を口元に、左手を腰の前に出して、
僕が「格闘してるポーズみたいだね」と言うと、彼女はまた笑った。
格闘ごっこをすこしして、写真を撮った。
なんだか、月の上にできた新しい世界の住宅街に、ふたりでなぜかトリップしてしまって、でも、そんなことなにひとつ、心配も不安も、微塵も感じさせないような、あたたかい会話だった。
たのしかった。
深夜に、ふわふわしていた。
彼女にのど飴をもらって、舐めながら自転車で帰った。
帰り道、いつもよりずっと自転車が速く走るな、なんて考えていた。
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okutaniのTwitter以上, ブログ未満な文章
深夜に
2019.11.21